★遥かなる山の呼び声

1980年。山田洋次監督。

 

 

 

 

零細牧場を営む未亡人・民子(倍賞千恵子)のもとへ、訳あり風の流浪の男・田島(高倉健)がやってくる。給料はいくら安くても構わないので、住み込みで働かせてくれと言う。

初めは警戒心を隠さない民子だったが、朴訥に働き、息子武志と仲良く遊ぶ田島の様子を見て、だんだん心惹かれていく。

 

北海道の東の方。厳しくもおおらかな大自然の中、翠色悦ばしく広がる春の山と草木、悄然と雪に沈む冬の大地、活き活きと人々の営みに寄り添う様が美しい。

 

ラストシーン、涙をこらえて眺めた車窓からの風景は一面の銀世界。初春から始まった物語は、春夏秋冬を経て、また次の春を待つ。

 

 

 

 

 

 

ハンカチ、渡してもいいですか?