I don’t know
I don’t knowより
あの子はひとり 漫画を読んで
笑いながら 眠ってしまった
出だしの絶叫でもう心を奪われた。
ライブでは、曲前のMCで、向井秀徳がとつとつと歌詞を呟く。アルペジオが奏でられる中。
あの娘の本当を、オレは知らない。
あの娘のうそを、オレは、知りません。
「あの娘」のことを歌う歌も、「君に会えないツライ会いたい」「君がいればなんでもできる」そういうコクも深みも無い露骨に浅い恋愛ソングになり下がらない。
向井秀徳の歌詞には、心理描写がほとんど出てこないからだと思う。
フラッシュみたいに切り取られ描写される風景によって、それを見る「オレ」の万感が迫る。
記憶なのか妄想なのか、それらの風景はとてつもなく感傷的で、そして「オレ」は、どうしようもなく独りなのだ。
あの娘は今日も 夕暮れ族で
半分 空気
笑って走り出す