ザゼンライブ 190621

ZAZEN BOYS

TOUR MATSURI SESSION

広島クラブクアトロ

 

 

18時36分くらいに会場に着く。開演前にいい感じにフワッとしようと試みハイボール2杯飲み干したが、緊張のせいか全く酔えず。開演直前にホールに入り、最後尾の階段状になっている一角の中腹あたりに落ち着く。

 

19時3分くらいにメンバーが登場。お馴染みの白半袖シャツに黒ズボンの向井秀徳

 

セットリスト

後ろの数字は何枚目のアルバムに入っているか。★はシングル

1 Fender Telecaster①

2 破裂音の朝⑤

3 MABOROSHI IN MY BLOOD①

4 Honnoji④

5 COLD BEAT②

   曲順のメモを取るつもりだったが早々に放棄。この辺から順番は曖昧。

RIFF MAN③

公園には誰もいない(新曲)

Fureai④

泥沼⑤

「ずぼっとハマったポテサラ」「とりあえず、生」「あと一応、おしんこ

This is NORANEKO③

TANUKI★

Weekend④

   この辺で死ぬほどトイレに行きたくなり、人を掻き分けて一旦外に出る。バーカウンターとちょっとしたテーブルがあるスペースの上部にモニターがあって、そこからステージの様子をリアルタイムで観られるようになっていた。会場に戻って、元の場所には戻らず、人の間をすり抜けて少し前の方へ。

IKASAMA LOVE①

暗黒屋⑤

HIMITSU GIRLS TOP SECRET★

   曲間の、メンバーのボイスパーカッションでのセッションが楽しかった。

杉並の少年(新曲)

黄泉の国(新曲)

天狗⑤

   途中でギターのカシオマンがコード進行を間違えた?「ちょーちょーちょー待て待て」と向井が一旦演奏を止める。「パッパッパッパラ」と口頭で指示して再開させ、何事もなかったように続行。曲終了後、「ビックリした〜!」と一言、向井。止められた時のカシオマンの方が、よほど驚いた顔していたけど。

赤とんぼ

   なんか童謡を歌ってた記憶があるんだけど、赤とんぼだったか少し自信ない。

WISKEY & UNUBORE①

SUGAR MAN③

はあとぶれいく⑤

   ギターが一本の曲なので、ギターを下ろし仁王立ちで歌う向井。間奏中はチューハイグビグビしながら楽器隊を眺める向井。

asobi④

 

アンコール

1 KIMOCHI①

2 CRAGY DAYS CRAGY FEELING②

 

 

 

雑感

やっぱり最新の(言うても7年前やけど)「すとーりーず」収録の曲が一番多かった。破裂音の朝、はあとぶれいくは元々すごく好きな曲だけど、天狗は今回で大幅に評価アップ。こんなにノれる曲とは思っていなかった。

アンコールでCRAGY DAYS CRAGY FEELINGは意外だったが嬉しかった。音のシャワーを浴びているような心地良さ。

新曲は3曲とも良かった。変拍子とかブレイク多用のトリッキーな感じじゃなくて、わりとメロディー曲だったな。どれも少しもの寂しい趣があって。もうアルファベットのタイトルは付けないんだろうか?

 

 

向井が喋ろうとしてる時に、メンバーか客が何か言って、「人が(オレが、やったかな)喋ってるときは、静かに。何言うか忘れてしまったやないか!…まあ決めてる訳や無いけど」って言ってたのがちょっと笑ったな

 

 

 

また行こう。

 

Super Young

NUMBER GIRL

DRUNKEN HEARTEDより

 

 

 

 

いつまでも変わらない 僕ら 僕らです

 

 

 

 

 

めっちゃくちゃシンプルなギターリフが印象的。パラルラパラルラ

 

一人称が「僕」の曲は、ナンバーガールでは珍しい。他にあるのかな?「オレ」の無頼な感じも好きやけど、僕もいい。

僕「ら」って複数形やから僕にしてるのか。「オレら」だと、急にだいぶヤンキー感出るかもしれない、もしかしたら

 

 

 

曲自体もいいんだけど、間奏の向井の台詞が非常にノスタルジーをかきたてられる。

 

 

書き起こし。

 

 

オレは、オレ、オレねえ、オレは思い出します。学校から帰ってくると、お母さんが、台所で唐揚げを、揚げとります。その、唐揚げの、香りに。「おーい、メシまだ?まだね?」「やー、もーちょい待って」待つ間に、夕方の再放送の、マンガを観ます。ドロロンエンマ君を観ます。肉まんを食べながら観ます。外は、ドンヨリと紫色の、夕焼けが、広がってます。ボクは何故か。何故か、思い出します。何でやろ?まあええや。イナザワくん。イナザワくん。今日もまた、ビールを飲もうじゃないか。

 

 

 

 

 

 

ナンバーガール、初期の曲。若いんやな、僕らは。

 

 

 

 

 

 

ボリューム全開で炸裂するノイズの中で

僕らは青春の息吹を感じている

 

 

 

 

 

いつまでも いつまでも 変わらない僕らです

 

 

 

 

 

 

ポテトサラダ

ZAZEN BOYS

すとーりーず より

 

 

ポテトサラダが食べたいだけの曲。

 

ドラマとベースのリズム隊が土台をしっかりキメているため、コミカルな電子音と歌詞がそこに乗っても、単なるコミックソングにならない。

 

酒飲みが作る曲だなあ。ポテトサラダは、確かに、飲み屋でどうしても頼んでしまう。アレンジが多彩だから店によって楽しめる。

ポテトサラダで、飲み屋の料理レベルを測れると言ってもいいかもしれない。パン屋におけるメロンパン、洋食屋におけるオムライス。

飲んだ日の朝は丼に一杯のしじみ汁が食いてえ、とか。

 

 

 

 

ボールにいっぱいのポテトサラダを注文しながら
どっかの誰かとしっぽりしながら
それをサカナにウイスキー吟醸酒が飲みてえ…な。

 

 

 

 

★子供の頃にみた夢

 

子供の頃に、何度もみる同じ夢があった。

 

自分の通う小学校の、いつもの教室に居る。

教室の後方には、壁の端から端まで備え付けられている木製の棚がある。

児童がランドセルや習字箱などを入れるためのもので、ほぼ正方形の枠が縦3×横13くらいで組まれていた。

扉は付いていないので、ロッカーというよりは棚。

 

自分の番号の棚は大体真ん中あたりの一番上だったような気がする。

ランドセルを入れようとしたら、見知らぬ人形がある。

いわゆる藁人形くらいのサイズで、顔に目鼻立ちはしつらえられていない、のっぺらぼうだったと思う。不気味なので、すぐに捨てる。

 

次の休み時間に棚をみると、またその人形がある。

何度捨てても、次に棚を見たときにはその人形がいる。

何度目かに、その人形を手に持って見つめていると、だんだんその人形が大きくなってくる。

物理的に巨大化するのではなく、ズームされていくという意味で。距離は近づいていないのに。

視界いっぱいがその人形になって、大体その辺りで目を覚ましていたと思う。

 

 

小学校〜中学校初期くらいのころは本当に何度もみた。

確か、あの夢の時は、夢の中で、これは夢だってわかってた気がする。

 

 

 

ずいぶん永いこと忘れてたのに、今朝目覚めた時ふと思い出したので、忘れないために書いておく

 

 

 

I don’t know

NUMBER GIRL

I don’t knowより

 

 

 

 

あの子はひとり 漫画を読んで

笑いながら 眠ってしまった

 

 

 

 

 

出だしの絶叫でもう心を奪われた。

 

ライブでは、曲前のMCで、向井秀徳がとつとつと歌詞を呟く。アルペジオが奏でられる中。

 

あの娘の本当を、オレは知らない。

あの娘のうそを、オレは、知りません。

 

 

 

 

「あの娘」のことを歌う歌も、「君に会えないツライ会いたい」「君がいればなんでもできる」そういうコクも深みも無い露骨に浅い恋愛ソングになり下がらない。

向井秀徳の歌詞には、心理描写がほとんど出てこないからだと思う。

フラッシュみたいに切り取られ描写される風景によって、それを見る「オレ」の万感が迫る。

記憶なのか妄想なのか、それらの風景はとてつもなく感傷的で、そして「オレ」は、どうしようもなく独りなのだ。

 

 

 

 

 

 

あの娘は今日も 夕暮れ族で

半分 空気

笑って走り出す

 

 

 

 

 

 

 

 

TEENAGE CASUALITIES

NUMBER GIRL

DESTRUCTION BABYより

 

 

 

 

どこかの誰かが加害者

どこかの誰かが被害者

 

 

 

 

 

 

 

イントロが印象的。切迫感。

 

 

歌詞がすごい。

主観と客観の入り混じり、というのか

穏やかさと暴力性の混在、というか

 

短い曲なのだが、全文を見たときにとても完成されている、と思う。

 

 

夕闇でもあるし、深夜でもある。朝はまだ遠い

 

 

 

 

 

 

どこかの誰かが優しい声で 恋人にささやく夜

どこかの誰かが散弾銃を ぶっぱなそうかと考える夜

学生通りは午後6時 アイツ、自転車でこぎまくって笑いながら ガールフレンドの家にでも 行くのかな

 

どこかの誰かに惑わされて アイデンティティを問われる夜

どこかの誰かが自分を待ってる

そんな気がして街さすらう夜

 

さりげなく 遠くで聞こえる小学校のグランドのかけ声

 

昼寝を覚ましたオレは

それをずっと聞いていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Honnoji

ZAZEN BOYS

ZAZEN BOYS4より

 

 

「本能寺で待ってる!!!」

 

 

 

ひとつのキラーワードを主軸に展開する系の曲が好きだ。意味不明な文字列であったり、極めて小規模的な状況・心理であったりを、全力で歌う、不一致感が楽しい。

 

 

ド頭、冒頭のフレーズからのセッションの格好良さ。

酔っ払って書いたのかというような、意味不明な趣を持つ歌詞と、リズムの調和はエンターテイメントである。「のけぞりながらベランダで 小宇宙を見る」「零時をまわってまだぐるぐる 旋回してるヘリコプター」など。声に出していいたい。

 

向井秀徳曰く、善光寺では、ちょっと違うらしい。

ついでに本能寺について調べていたら、5回くらい焼失してて笑った。不憫な

 

 

 

 

待ち合わせは、本能寺で。

 

 

 

 

 

本能寺でずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと待ってる!!!!